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フライのローテーションを考えるとき、手持ちのパターンを正確に把握できていると選択がずいぶん楽になる。複合ハッチ、あるいはプレッシャーへの対策としてパターン、サイズ、シンクレート、カラーなどを効果的にチェンジするには、ある程度の経験も必要だがその前にフライボックスをきちんと整理しておく事が大切。整理の仕方は人それぞれだが、僕の場合は釣り場に応じて前日に組み換えるようにしている。弾数が多くてもライズを目の前にすると結局過去に実績のあったフライを結んでしまう事が多いので、敢えて実験的なパターンを間に挟んでローテーションに変化をつける、、。野球の打線組み換えと考えると分かりやすいかもしれませんね。釣行前にあれこれ考えながらフライを入れ替えるのもまた楽しいものです。

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雨の季節。魚達からはブラインドになる水面の乱れのおかげで、普段なかなかお目にかかれない大物達も安心してフライに出てくれる。視認性と浮力を重視したフライパターンを雨の日用としてボックスの片隅にでも入れておくと、突然の夕立ちに遭っても大丈夫。ただし、雷にはくれぐれも御注意を。

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薮沢や小渓流では短い距離の正確な打ち返しや、ロールキャストがきっちり出来るかどうかといった基本テクニックで釣果が左右される。短いストロークで負荷を引き出す方法は2つ。自重で曲がるようなアクションのロッドを使うか、ロッドの指定番手よりひとつ上のラインを使う事。渓流はやっぱり2〜3番でないと、というのもわかるが短い距離で使いこなすのにはそれなりにテクニックも必要です。ライン自体にトルクのある#4、5番あたりならもっと楽に釣りが出来るはず。だまされたと思って試してみてください。

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自重があって浮力もある大きなフライと言えばチェルノブイリアントに代表されるようなフォーム材を使ったパターン。水面に落ちる衝撃が効くのか、他とは一線を画す効力を持っているような気がする。岸よりの少し深みのある巻き返しや岩陰などにフライを落としてしばらく待っていると我慢出来なくなったイワナが出てくる。ちょっとびっくりしたような顔のイワナの口元に、なかなか良く似合うフライだ。定番サイズは#8とかなり大きめだが、空気抵抗も小さくニンフなどと同じで自重がターンオーバーを助けるので案外使い勝手は良い。

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魚達に味の好みがあるのかどうか分からないが、メイフライよりカディス、カディスよりはアントという図式があるような気がしてならない。実際に流下が無い場合でもマッチザハッチの目先を変えるパターンとして秀逸なのは誰もが認めるところだし、夏の釣り上がりには欠かせないフライと言ってもいいだろう。皆が良く使うパラシュートパターン以外に、水面下用のビーズを使ったものや#20以下のウイングも無いシンプルなタイプを用意しておくといい。夕立ちの後や少し濁りの入った状況で何度か良い思いをさせてもらった事がある。

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シルクラインにバンブ−ロッドといった組み合わせで釣っていると、この釣りの技術革新っていったい何だろうって思いますね。古い、味があるというような事ではなくて、魚を釣る道具としての完成度が最先端のタックルと比較しても決して負けていない。学ぶべきは我々の技術の方という事です。

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シルクラインの特徴はなんと言ってもその柔らかさにあります。癖がつきにくく、フィギュアエイトでため込んだラインをシュートしたあとでも、水面に不様なS字の軌跡を残すこともありません。水流の形に沿って流れるため、ドラッグ回避にも効果があると言っていいと思います。ただし、欠点も当然あります。柔らかさが災いしてかキャスティング時のラインの抜けが悪いので、ホールのタイミングがきっちり出来ていないとラインを戻す時にちょっと苦労するかもしれない。ミューシリンを刷り込んでおけば浮力はそこそこあるが、距離が遠いと抵抗も大きくなるので合わせも大きくせざるを得ない、、。どちらにしろ慣れてしまえばさほど大きな問題にはならない。今の所唯一の大きな欠点は値段が高い事くらいですか、、。

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渋いライズにはまって同じ場所で何時間も釣っていると、ラインが捩じれてしまう事ってありますよね。ロッド自身のためにはスパインに添ったストレートラインを投げているのが一番だと思うのですが、渋いやつほど流れの向こう側でライズしてるんですねこれが。で、一方向にカーブを掛けたりメンディングしたりしてるうちに、手元のラインがよじれてしまう、、。修正するには右岸、左岸と場所移動して自然に戻ってくれるようにするのが一番ですけど、それが出来ないときは時々ラインを下流に流して何度か逆向きにラインメンドしてあげてください。熱くなった頭もついでにリフレッシュを。^^;

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増水して普段釣っているポイントは白泡だらけ、、。こんな時は、魚に最適な流速帯を探して攻める事になるわけですが、川底の白い部分は普段河原になっている場所なので(餌となる水生昆虫も少ないため)無視してもいいでしょう。ただし、隠れ家となる大きな石があって、流れが集まってくるような場所は要チェックです。急激な増水あとは、ケースごとカディスを食って魚が底に沈んでしまう事が多いのですが、流れが落ちつきを取り戻す少し前くらいがチャンスになります。普段水量の少ない場所や、増水してやっと澪筋が出来る堰堤などポイントを前もって絞り込んで釣行するのも釣果をあげるコツですね。

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ある程度の距離を投げられるようになると、どうしても遠くを釣りたくなるもの。しかし、ラインが多く出ているという事はそれだけトラブルも増えるという事です。例えばプールでのロングドリフト。白泡の切れ目あたりから流速が衰え出す部分までは案外素直な流れでも、そこから淵尻にかけては底からの水流が吹き上げてかなり複雑な流れになっています。こんな場所ではラインを出し過ぎると手前の流れに引っぱられてあっと言う間にドラッグが掛かってしまいます。水面が鏡になる瞬間を狙って投げるのが正解ですが、大場所ではこの場所にいいサイズが入ってることも多く、やはり2度に分けて攻めるべきでしょう。逆に浅瀬の続く場所では、案外遠くを狙っても失敗は少ないものです。

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