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流れの表層と底ではずいぶん流速も違う、、頭では分かっていてもガンガン瀬のど真ん中から魚が飛び出してくるまではなかなか信じられないものです。子供の頃、川に潜った経験のある世代なら誰でも知っていると思うけど、流れに逆らって泳げないようなところでも底は案外大丈夫だったりします。遊泳力のある大きな魚(特に魚食性の強い個体)は、こんな場所にいることも多いので、ポイントを見るときは表層の渓魚達が好む流速だけでなく、水中の流れも考慮した立体的な視野が必要になってきます。

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堰堤の土砂堆積や斜面の崩落が理由で流れが二分されてしまった場所、渇水時にはこんな所でって思えるような細流でも、増水時に激流から逃れてきた大物が潜んでいて驚かされたことが何度もあります。特に岩魚はかなり渇水しても同じ場所にいることが多いので、巻き返しから落ち込みの岩の隙間に入って行くような流れがあったらぜひチェックしてみてください。攻め方は簡単。岩にぶつけるようにキャストすれば、勝手にスラックが出来てフライはゆっくり岩魚の住処へ、、。早い流れがある場所でもラインを岸側にメンドしてやればいいので、プレッシャーで魚がひらきに出ていない時にも有効な手段です。

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流芯やひらきに岩魚が出ていないとき、狙うのは当然彼等の隠れ家となる石まわりです。しかし、そんなところに居るという事は、何らかのプレッシャーが加わっているからですよね。たいていの人はここで待ちきれないようです。何度も打ち返すのは反って逆効果。最低でも10秒は待つくらいのつもりでいて丁度良いくらいだと思ってください。流れに突き出た石ならティペットを上に乗っけて、フライが自然にスケーティングするままにしておきましょう。ヤマメやアマゴと違って、彼等はどちらかと言えば水面での捕食が得意ではありません。ましてプレッシャーがかかった状態では尚更です。水面に出て来てもらうには根気が必要なときもあるって事ですね。

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夏の釣りというと真っ先に思い浮かぶのがフラッタリングカディス。最近はナチュラルドリフト至上主義的な人が多いせいか、このテンカラっぽいフィッシングスタイルはあまりメジャーとは言えないかもしれませんが、溶存酸素量が多く外敵からも身を隠すことが出来る白泡の中からトラウト達を引っ張り出すには非常に効果的な方法です。これにはある程度大きなサイズを使います。もう一つ、渇水時に有効なサイズ#20に巻いたハイフロートのエルクヘアカディスも忘れてはいけませんね。こちらは小さなポケットで震わせるくらいのテンションをかけてから2〜3回打ち返します。前者はボディハックル無しで、後者は上質なサドルをびっしりと。ウイングはどちらも多すぎないほうがいいようです。

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ダブルフライの効能。ウエット、ニンフ、管理のエッグ、ストリーマー、それに当然ドライも、、。アンカー効果によるドラッグの軽減には、大きめのドライフライとその後ろにマッチサイズのイマージャーやミッジニンフを組み合わせる。流れを利用したターンやウォブリングの誘うような動き。これはウエットで慣れているやりかたですけど、素材の硬軟やサイズ、質量の違いはもちろん、2つのフライの距離とティペットの張りの強さでも動きは随分変わってくるものです。ついつい釣り場では面倒になっていつものシステムでという風になりがちなものです。ほとんどの人がそうだとしたら、そこで違う方法を選択することで同じランを攻めていてもヒットの確率が上がるはず。人気のある釣り場ではそういう選択肢もあることを思い出してください


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解禁の渓流。近頃は徹夜組も出るくらいの混雑ぶりですけど、これも鵜の被害を避けようと漁協が当日放流なんかをするようになってから一段とひどくなったような気がします。混雑の中を無理矢理入れていただくのもあまり好きじゃないので、たいていはのんびり昼から出かけて行くことになる。そんな時のポイント選びのこつは、ずばり橋の下の平瀬。そう、放流は橋の上からってのが常識ですからね。流れのゆったりした平瀬だと水温が上がるのも早いし、底石もあまり無いようなフラットな流れは餌師も狙わないところですからね。しかし、この時期のハッチを考えるとそんな場所こそが絶好のポイントになるわけです。ユスリカウエットを持ってのんびり出かけてみませんか。

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